[アフリカの経済大国ルワンダ]大量虐殺の歴史を繰り返さないために

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土曜日の朝、ここはルワンダの首都キガリ。住民たちは通りを清掃しています。住民たちは決まって月に1度、最終週の土曜日に道路の清掃を行います。何故住民たちは決まってこの日に清掃をしているのでしょうか?

政府の方針です。従わないと罰金が科せられる他、逮捕される可能性すらあります。世界からの視線も熱く、初めてルワンダを訪れる人は綺麗で整備されているインフラに驚くといいます。そんな成長著しいこの国は26年前世界でも類を見ないほどの悲劇を経験しました。

大量虐殺が横行していたのです。整備された都市を見た旅行客はこの悲劇の事実を理解できないほどに短期間で急速な成長を実現しました。清掃を行う理由も成長の要因の1つとなっています。清掃が成長とリンクしているなんで面白いですよね。

そして更に興味深いのが具体的にどのように急成長してきたのか?このブログを読み終わった後に全て点と点が繋がっていくような記事にできたらと思っています。まずはルワンダの歴史を紐解いていきましょう。

ルワンダ虐殺(1994年)

この年のルワンダの平均寿命を知っていますか?答えは28歳です。(2020年現在69歳)
全国民の10~20%の命がこの悲劇によって失われたと推測されており、100日間で約80万人が国民が犠牲になったとされています。原因は民族対立。アフリカの3大民族(フツ、ツチ、トゥク)であるフツ族ツチ族による対立。ツチ族はルワンダ国内の約75%の民族を失ったとされています。

そんな惨劇を見て多くの人はこう言いました。「ルワンダに明るい未来を描くことは絶望的だと。」だからこそ現在の急速な経済成長は人々を驚かせ、アフリカの希望の星へとなりました。そんな成長戦略を実現してきた人物こそ今日の主人公、ルワンダの大統領ポール・カガメです。

彼はツチ族の元軍人であり、2000年に初めて当選しました。驚くべきことに直近、2017年に行われた大統領選挙では98.8%の投票を集め再選を果たしたのです。どのようにして圧倒的とも言える票を集めることに成功したのか、全ては彼の政策にありました。

ルワンダの三本の矢

成長
出典:TRADING ECONOMICS

2000年にルワンダは2020年までのビジョンを発表しました。長期的な成長戦略を構築し、国家を中所得国へとすることを宣言したのです。その宣言通り同国の経済は毎年7%の成長を記録しており、現在ではアフリカの国の中でも指折りの経済力を持つまでになりました。

また世界の名声を獲得し、多くの国がルワンダを拠点にビジネスを始めようと計画しています。アフリカ大陸の小国がこんなにも各国を魅了してやまないのか、成長のキーはなんだったのか。ヒントはシンガポールにありました。

要因1 世界のHUB

HUB

シンガポールの空港、チャンギ国際空港はご存じですか?東南アジア有数のHUB空港であり、この空港から200都市、60か国以上渡航しています。8時間フライトの圏内でUAEやカタール、インド、東アジア全域とビジネスの中心地として多くのビジネス利用しています。

1960年代第三国家と言われていたシンガポールが急成長を遂げた理由の1つが国際的なHUB空港になること。小さな国家でありながら、28,000人以上の雇用を生むチャンギ国際空港は、シンガポールの経済とは切り離せない関係にあるといいます。

同じく小国のルワンダもシンガポール同様に空港関連への投資を積極的に行いました。主要なドバイ、イギリスなどに直通のフライトを開通させてビジネスのルートを確保する他、空港関連への雇用の促進、インフラにおける新規雇用を図りました。

要因2 政権の安定

国旗
出典:写真ACによる胡麻油の画像

現在のルワンダ大統領であるポール・カガメ氏は3選目。1期が7年のルワンダにおいて約20年に渡り指揮してきたことになります。同じく2000年に2020年のビジョンを宣言したガーナは目標通りに成長を実現することが出来ませんでした。

ルワンダとガーナでの大きな違いは政策が安定していたこと。ガーナでは2000年以降5人の大統領の交代が行われています。政権の安定は早い経済の成長とリンクすることが証明されています。実際日本も2010年菅直人元首相が総理に就任するまで、首相は違えど自由民主党が政権を握っていました。

カガメ氏が就任して以来一貫して行っていることが、海外からの投資を促すために魅力ある国にすること。その中でも旅行産業の活性化を目指しました。カガリの住民に清掃活動を課しているのもそのためです。初めてルワンダを訪れる人は決まってこの街の綺麗さに驚くと言います。

それともう1つ政権の安定は海外からの投資を促進させます。これこそがシンガポールが躍進したキー。政権が安定していて政策も一定だからこそ、多くのCEOが安心してシンガポールを拠点に出来る。また世界のHUB空港でもある。この流れをルワンダも目指しているそうです。

要因3 ビジネスの自由化

自由
出典:写真ACによるRRiceの画像

2017年に発表された腐敗認識指数(Corrurtion Perception Index, CPI )ではアフリカの中で3番目にいい指数だとされています。CPIとは政府や政治家の腐敗(つまり汚職)を指標化したもので、スコアが高いほどクリーンでいい国だとされています。

2018年の最新の調査によるとルワンダは196か国中48位。隣国のコンゴが161位、ウガンダが149位と比べるといかにルワンダがクリーンな国であることがわかると思います。ちなみに日本は18位でした。

もし気になる方がいましたら、こちらからより詳しく確認ができます。→ TRANCEPARENCY INTERNATIONAL

国家が安定して、腐食が少ないとなるとビジネスの分野で海外からの投資が増えてきます。今世界ではルワンダを拠点に企業のビジネス展開を狙う動きが加速しているそうです。

ルワ
出典:Doing Business
日本
出典:Doing Business


ルワンダより下位にオランダ、ポーランド、ポルトガルなどのヨーロッパの国が続いています。これもカガメ大統領の政策が功を奏したと言えますね。ただ、喜ぶのはまだ早いんです。成長という輝かしい表舞台の一方、ルワンダには必ず解決しなければならない課題もあるんです。国民総所得(GNI)の欄を日本と比べてみてみてください。

貧困の格差是正へ

25年以上にも渡る長期的な経済成長の裏側でどうしても解決しなくてはならない課題がルワンダにはありました。それが貧困の格差是正と若い年齢層の雇用を促進させることです。

国民全体で見てみると39%の人が貧困と見なされており、その内16%の国民が極度の貧困層。19歳以下の非雇用者の割合が約17%だとルワンダ政府の調査によって明らかにされています。

原因の1つが政府が多くのお金を航空関連また都市部へのインフラに流したことです。また教育が十分に行き届いていないことも原因として挙げられます。

全国民の26%が16~30歳と言われており、そのうち85%しか読み書きが十分にできないとされています。ビジネスの自由化と共にどのようにして政府が国内の雇用を創出していくのか多くの国民は2015年から始まった「Made in Rwanda」という政策に期待しています。

貧困解消への秘策 ”Made in Rwanda”

Made in Rwandaとは読んで字のごとく、国内での生産を増やそうという取り組みです。貿易赤字を解消するともに、雇用の促進が期待されています。結果はすぐに表れ2015年に開始以降2年で貿易赤字が1/3になったほか、製造業、鉱業、農業への投資が積極的に行われています。

2005年~2011年の間だけで国内100万人の貧困が解消されたとされており、国民総所得も年々右肩上がりで成長の結果を裏付けています。

GNI
出典:World Bank

まとめ

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出典:One Platform for Data Discovery

多くの国で貧困は暴力等の犯罪を誘発します。アメリカなどで問題視されているコロナ禍による家庭内暴力の理由の1つでもあります。こちらは10万人に対して殺人がどれぐらい発生してしまったかと示すデータになります。

隣国とデータを比べてみて圧倒的にルワンダの数値が少ないですよね。単純に貧困率が隣国よりも深刻ではないと理解もできますが、このデータから個人的にルワンダの国民性を垣間見た気がしました。だからこそ、多くの企業がルワンダで事業をスタートさせ景気の好循環を生んでいるのではないでしょうか。

1800年代はイギリスの時代、1900年代はアメリカの時代。2000年はアジアの時代などと言われています。そして今、多くのアフリカの国家がルワンダを目指す時代が始まっています。この成長の速度を考えたら2100年に至らずともアフリカの時代が来るかも知れません。一歩一歩世界の足並みが揃いつつある訳です。

多くの国が先進国と同じだけの力をつけてきたらその先に待っているのは融合か崩壊か。私は地球一丸となって世界中が平和になることを願っています。

なんて、大きい話は置いておいて、とにかく環境が整い、国民性もいい。ルワンダの地理的にも主要各国に輸出がしやすいときたら、逃す手はないですよね。

日本人がルワンダに進出する日も近い?実はもう進出しているのかも知れない。そんなお話を今日はさせて頂きました。ニュージーランドのコロナ対策について、スペイン風邪についてなど他にもブログを書いています。よかったらご覧になって下さいね。

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