ニュージーランドへの賞賛の嵐!コロナの封じ込めに成功した理由に迫る

ニュージーランド Good News

コロナウイルスが世界で猛威をふるい始めてから約8か月。私たちの生活は8か月前を比べてどう変化をしたでしょうか?世界中でワクチンの開発が進められ、安全性が確認されていないながらも中国ではワクチンの導入が始まりました。世界中の専門家がコロナを打倒する方法として”ワクチンの開発””集団免疫状態”先かと議論をしています。

多くの国の人たちがそれらの解決法に希望を見出していますが、この国では違った方法でコロナを打倒しています。ニュージーランドです。8月のある日。アメリカは節目の日を迎えていました。10万人という想像も出来ない国民がコロナの病によって帰らぬ人となったのです。

この遥か遠く、地球の反対側の国のお話を今日はしていきたいと思います。アメリカで不名誉な節目を迎えたちょうど同じ日ニュージーランドでは1人の感染者も確認されませんでした。

まずは、ニュージーランドについて知ろう!

日本から南へ約9000km。北島と南島の2つの主要な島から構成されるその国の名はニュージーランド、手付かずの大自然から世界中から観光客が訪れ、ヨーロッパ系の移民、マオリ族を象徴するように多様な文化が魅力の人口500万人ほどの国です。

10月6日現在、陽性者は43人(その内、入院している患者は1人)計1,858人のケースと25人の死亡者を確認しています。(国の規模と人口密度が違うので単純な比較は出来ないまでも)比較例として同日のアメリカでは計7,679,644人の陽性者。死亡者数は215,032人に上っています。

37か国で構成され、国際経済全般の協議の場として設けられた世界的な機関”OECD(経済協力開発機構)”の中で最もコロナの封じ込めに成功したのがニュージーランドとも言われているほどなんです。ではどのようにしてニュージーランドはコロナの感染拡大防止したのか、そこから私たち日本人にも学べることは何か。少し掘り下げていきたいと思います。

私たちは「500万人の1チームである。」

ランド

先ほどもお話した通り主要各国が名を連ねるOECDの中でトップの成果を収めているニュージーランドですが、その対策にはどんな秘密があったのでしょうか?今現在10人に7人が政府からの支援を受けている状況ではあるものの、国民からの支持は根強いものがあるそうです。政府の行っているコロナへの対応が評価に色濃く反映されているものと思われます。

参照:https://www.colmarbrunton.co.nz/

第1波の被害を最小限に抑え、そして第2波の発生も防ぐことに成功した背景には政府による対策とニュージーランド特有のある問題が理由としてありました。ニュージーランドの封じ込め対策を3つに分けましたので、1つずつ見ていきましょう。

その1 データに基づいた国境のコントロール

ニュージーランドにおける経済成長の要因の1つに観光業によるものだといいます。こちらをご覧ください。

データ
出典:https://www.stats.govt.nz/

年々海外からのインバウンド観光客の数が伸びているデータからもわかるように国家の取り組みとして、観光業に力を注いでいたことがわかると思います。当時中国の旧正月に当たる時期で例年中国からの観光客もたくさんニュージーランドを訪れますが、同国は2月3日には旅行客の入国制限を課しています。(当時国内でコロナウイルスの感染者は確認されていませんでした。)

短期的に国の経済のこと考えるか、長期的に考えて国の経済を大事にするか。誰も想像の出来ない新しいウイルスへの対応は結果論でしか語ることは出来ませんが、こうした素早い対応こそニュージーランドがコロナ感染拡大を防止した理由の1つとして挙げられています。

その2 徹底的した市中感染拡大の防止

8月に発表された新聞の記事にこんな見出しがありました。「102日間市中感染の確認がされず」

最初のケースだと見られているのは2月26日。28日に政府は直ちに警戒レベルをアラートレベル3(学校の閉校、集会の禁止)とし、国民へ警戒を呼び掛けると共に人の流れが起きないよう制限を行い、その2日後にはアラートレベル4。ロックダウンに踏み切ります。これにより厳しい国内間での移動と海外移住者に対しては帰国の禁止されました。

迅速な政府の対応は言うまでもなく、コロナ対策に大きな効果をもたらしロックダウンを始めてから10日で感染者数が横ばいになったとのデータも残っているそうです。それと共に忘れてはいけないのが、国民の協力姿勢。グーグルのデータを集めた研究では普段の生活と比較して90%以上の人の流れが減ったと発表されており、国民のほとんどが政府のガイドラインに対して従っていたことがわかっています。

結果として5月1日を最後に65日間という短い期間で感染者数の0にすることに成功し、以降102日間感染者の確認はされませんでした。8月中旬にオークランドにてアウトブレイクを確認し、感染者数は一気に30ケースまで増えました。しかし、その対応に対しても迅速かつ冷静にロックダウンの再導入をすることで第2波の発生を防ぎました。(その他の地域にはアラートレベル2の呼びかけを行った。)

このように、状況に応じて適切に対処する政府のアプローチは国民の信頼感を生み、国民全体の意思疎通もコロナの封じ込めに成功した要因の1つと見られています。

その3 テストと追跡アプリの積極的な活用

出典:https://tracing.covid19.govt.nz/

最後にニュージーランドの政策が成功した最大の要因についてです。それこそが、アーダーン首相の明確かつわかりやすい呼びかけだと言われています。これにより国民のコロナウイルスに対する警戒心が一気に高まり、協力的な姿勢へと繋がっていったと言います。そのためにしたことが、データや専門家の意見に基づき全ての決定をしたこと。

ここにこんな話があります。アメリカのドナルド・トランプ大統領はコロナウイルスがアメリカ国内で蔓延し始めた当初「少しだけ大きな問題ではあるが、深刻な問題ではない」と発言しています。一方アーダーン首相主観的な考えでだけで発言をしていないこと。また首相自ら給与の20%のカットを希望するなど、身を削った対応も信頼をより強固なものとしたようです。

大規模なテストと追跡アプリの導入は国内の公衆衛生を保つために重要な役割を持っているとの発言をしており、国民がしっかりと従っている。それを示すデータがこちらになります。

テスト
出典:Our World in Data

ニュージーランドのテスト数と日本で行われているテスト数を一緒に表示してみました。日本では大規模なテストの実施を行っていないので、これにおいても単純に比べるのは難しいとは思います。ただ、グラフからどれだけニュージーランド国民が協力しているのかわかると思います。国の方針でどうしてもテスト数を増やしたいと考えていても国民が従わないことには始まりませんもんね。

また国民の生活を守ること。それは政府の役目の1つでもあります。実はニュージーランドにはコロナの封じ込めを成功させなくてはならない特別な理由もあったんです。それがマオリ族など民族の存在。9月に発表されたデータによるとマオリ族はコロナに罹った際、PAKEHA(ヨーロッパ系ニュージーランド人)を比べて50%以上も死亡する確率が高いことが研究で明らかになったんです。

先住民マオリ族の命を守れ

出典:https://www.nzherald.co.nz/

こちらの研究結果は今までの感染病に対するマオリ族の歴史や健康状態などよりはじき出された数値となっています。事実2009年H1N1型のインフルエンザ(豚インフルエンザ)では甚大な被害が出てしまいました。理由は十分な医療体制が敷かれていないことや貧困、また民族の生活様式が挙げられています。

マオリ族は地域でのコミュニティーの繋がりが強く、かつ狭いエリアでたくさんの家族が密集して生活をしているため、感染が一度広がってしまうと、食い止めるのが困難になってしまいます。政府の徹底的と言われるまでの対策はここにもあったんですね。

賞賛を受けたニュージーランドの現在

コロナの封じ込めには成功しましたが、反面経済への打撃は少ないものではありませんでした。現在10人中7人が政府からの支援を受けて生活していることからもわかりますね。そのため今後からいくつかの入出国のルールが緩和する予定となっています。全ての国に対して実施されるわけではないんですが、この決定には観光客への期待。また家族の再会など三者三様に想いを抱えているそうです。

三者三様 期待と不安

ABCというオーストラリアの新聞社での記事ではあるオーストラリア人家族が取材を受けていました。先月発表されたアナウンスでニュージーランドとオーストラリア間で一部の出入国の緩和を行うとアーダーン首相は発表。彼らにとってそのアナウンスは特別だったと言います。離れて暮らす母はニュージーランドのクライストチャーチにおり、2月の下旬にコロナに対する対策が開始されてから会えてなったそうです。

今回のアナウンスを受けて10月16日より、ニュージーランドとオーストラリアの入出国の一部緩和が発表されました。ただし条件がありオーストラリア人のニュージーランドへの入国は未だに許されていません。ニュージーランド人がオーストラリアのNT州、NSW州に行く場合に限り隔離の義務なく旅行を楽しむことができるようです。(帰国後は2週間の自主隔離)

それでもNT州で会社を経営している方は「雇用を生む上で観光客の流入は大きな助けになる」と期待を口にしています。オーストラリアの観光業界にとってニュージーランドからの観光客は世界で2番目の規模であり、今年は予想されていた数の10~15%の観光客しか訪れていないらしく経済への起爆剤になれば。と考えている人も少なくないそうです。

緩和による両国の狙いとは?

“Trans-Tasman-bubble”と名付けなれた今回の規制緩和の動きは経済だけでなく、様々なメリットがあると専門家は言います。

まずは精神的な面でのメリットがあること。先ほどの家族の例もそうですが、長い間会えなかった家族に会えるようになったことは言わずもがな精神的に与える影響は大きいと思います。それだけでなく、旅行としてホリデーを使えるようになったこと。間違いなくポジティブな影響を与えていくだろうと予想しています。

「私たちは新しいルートの開拓を進める必要がある。」

この言葉はオーストラリアに本社を持つ航空会社カンタス航空(子会社は日本でもなじみのあるジェットスター)のCEOのコメントです。今までエリアによってはシドニーやメルボルンなどの大きな空港を経由してニュージーランドへ向かう方法しかありませんでした。これらの地域からの入国はできないため、緩和の動きに合わせて新しいルートの開拓を進める必要があるそうです。

それでもCEOはこのニュースは私たちにとって最善のニュースだとしており、具体的な新ルート開拓への発言は避けたものの前向きに対応するとコメントを残しました。

またオーストラリア側に立って考えると、規制緩和による効果は労働力の確保にも繋がると考えており、農業分野での労働者の活躍を期待しているそうです。

新しい公衆衛生面の強化

今回のコロナウイルスを受けて、国民の生活や命を脅かす来るパンデミックに備えて公衆衛生面での強化を考えているようです。今回のコロナウイルスに対しては正確な答えがなくそれぞれの国が各々の対策でコロナ打倒を目指しました。その成功例としてニュージーランドのケースが挙げられるわけですが、ここにもう一国海外で賞賛された国があります。それは台湾です。

台湾は費用のかかるロックダウンを避けながらも、拡大を食い止めることに成功しました。その背景にあったのは、国家機関が来るパンデミックに備えて、前々から準備をしていたからだといいます。

医師は時に非情とまでの選択を迫られることがあります。”どちらの命を取るか”この時に決断の要因になるのはどちらが生き残る可能性があるかということ。先程もお話した通り、マオリ族に対しても死亡率が極めて高い水準にあります。だからこそ、対策を完璧に講じることでこうした決断の状況を回避する。

ニュージーランドは、もう次に向けて動き出しているんですね。

まとめ

こちらの記事でも書いたようにコロナの封じ込めに成功した様々な国の対策を見てみると、感染病にはこの2つが大切だということに気が付きました。ベトナムもアプローチの仕方は違えど封じ込めに成功しているんです。

「初動の早さ」「国民がどれだけ政府に信頼するか」に尽きると思います。国民に協力をお願いする形は強制的あったり自主的であったりと違いはありますが、経済力だとか医療の充実などの前に初歩の初歩を大切にすることが最善の策であることに気づくことが出来ました。

たらればで物事を後から片付けることはしたくないですが、日本もニュージーランドのようにしていたらどうなっていたかな。と思うと、今頃は規制も少なく国内の旅行にも出かけることが出来たんだろうか。と想像をしてしまいます。

ロックダウンを行っても未だ2020年試算で経済成長が見込まれているベトナムのように、経済活動も“ON””OFF”のメリハリが大事なんだな。と学ぶことが出来ました。起きてしまったことは変えることは出来ませんが、これを未来に繋げていくことは出来ます。

それが私たちの役目でもあると思います。もう2度と起きない事それが最善ではありますが、万が一のために対策をしっかりと準備をしておくこと、それは私たちの出来る次の未来に向けた最初の1歩であると考えています。

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